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Weekly Teinou 蜂 WomanにUPした記事内テキスト抜粋Blog

冷静なオトコは人をおどろかす

ごはん処 大戸屋に初めて入ってから一年以上経っている。
料理人の心意気が見えないので、わたしはこのフランチャイズチェーンというのがどうも苦手で極力避けているのだった。けれどもあのときはお腹が空きすぎていた。元皇族サーヤの夫、黒田さんがここで黒酢あんかけを食べていたという下世話な記事も、わたしの背中を押したというか、大戸屋のドアを押した。

店内はブラックに統一されていて、テーブルの中央がハロゲンランプで照らされる仕掛けであった。しかしスポットライトを浴びるのはみそ漬け焼き魚の定食である。

注文はタブレット。これはわたしを混乱させた。さらに出てきた小鉢が大の苦手であるひじきであった。

切り身を細々と箸でつまんで用心したけれど、つぎつぎとノドに小骨が刺さっていく。ヤケクソで一気に口に入れ噛み砕く作戦にでてみたが、軟弱なわたしの歯はみそ漬けの魚にあっけなく敗北。たいへん遺憾ながら、人の目を盗んで咀嚼した魚の死体をまとめて紙ナプキンに吐き出し、すみやかにカバンの中にしまい込んだ。(そういえばあれはその後どうしたんだろう)

そんな初体験だった。

タブレットは老人にやさしくないと藤原浩一に訴えたところ、
「ぼく、土屋さんが大戸屋に入るとこ見かけたことがあります」
と言う。
最初で最後であろう大戸屋記念を藤原に目撃されていたのもびっくりだが、声をかけてこない藤原もおかしいではないか。理由を聞いたら「ちょっと離れてたから」だそうだ。
わたしがとんかつ屋から藤原を見かけたときだって離れていた。店を飛びだして走って追いかけた。近距離になったら足を忍ばせ気配を消す。そして背後からひざカックンをしたのだった。



けれども藤原は微塵もおどろかなかった。微塵も、である。ゆっくりとふりかえり、「あ」とかなんとか言っていた。その一部始終を見ていたわたしの同行者の方がおどろいていた。

藤原はいつも冷静だ。そのあと同席し、わたしのリクエストにこたえてとんかつ屋インシュリン注射を腹に打った。
やはり同行者たちはおどろいていた。






大戸屋ディスではありません。2回目に行って感動したのでそのことを書こうとしたら長くなってしまった。よって次回につづく to be continued

異常事態が好きすぎる

某日

 

窓を開けっ放しにしてソファで本読んでたらそのまま寝オチ。あまりにも寒くて目が覚めた。
これが俗にいう朝の7時である。俗に言わなくても7時だ。こんなに早起きしてはカラダに悪い。
も一回寝ようと思って寝床で羽毛布団かぶる。少しTwitterを覗いていたら 「待てよ…今7月だぞ…しかも7月中旬だぞ…? それでこの寒さは異常事態では…」 と思ったらやたら興奮してきてアドレナリンが沸点に達して覚醒してしまったので起きた。

 
 
 
 
 


某日

腕になんかついてるよと言われて見たら、やや茶色がかった謎の物体だった。
「ウンコかな?」
と指で取って
「嗅ぐ?」
とうっかり差し出してしまい、心底「なんて下品なんだ……」と思ったけれど、それを口に出してはおしまいなので思っただけにしておいた。なにがおしまいかは自分でもよくわからない。
幼児のころ、道端にウンコして棒で突いて友達を追いかけまわすという悪童だったけれど、当時はウンコをナマで触れなかった。
今ではこうしてウンコかどうかわからないものを平気で触って差し出してしまう。これが成長か……とも思ったけれど、ちがうかもしれないしたぶんちがうと思う。

イロモノヘアカラー


2019/07/15

髪を、さらに明るい桃色にした。
整形やダイエットなどがエスカレートしていくサマはほぼ病気だけれど、これもこのテの類だろうか。

イかれたババアだと思われてもべつにいいという心境である。
じっさいにそうなのかもしれない。
イカれた人というのは、自分では気づかないものですからね。



このテのカラーは日に日に色落ちしていくので、鮮度の高いうちに晒しておこうと思う。

このあとメガネを買う友人に付き合ったついでにピンクのメガネを作ろうと思ったら、店員さんが
「ピンクはやめたほうがいいです! 絶対オススメしない! ピンクはやめたほうが!」
と押しが強くて頑なで、ピンクに対して親の仇のような形相なので、どういうわけか敗北してしまった。

「たまには…ブラッシングしてくださいね」
と美容師さんに念を押されるなどもした。



2019/07/14

週末に活気づく週末婚のようなはちみせですが、今週もまた新作や人気の再入荷で、SOLD OUT続出。

すでに祭りは終わった感も否めない状況ではありますが、はちみせオマジナルはどういうわけか残っています。
残り物には福がある……ということわざ、ご存知ですか?









以上、ギークなTATTOOシール
指のは三日経っても残ってた。
わたしがいかに手を洗わないかが伺えますね。






ホラーコインケース。
ベラ・ルゴシの妖艶なドラキュラは必見です。



今昔ビルゲイツは、要望が多かったので再入荷。





スカルタオルは、べつやくれいさんに執拗に迫られたので作りました。
花と監視カメラは、めっちゃかっこいいと思ってるんですが、あんまり売れませんね。
なんなんだ。お前らの目はふしあなか。



ペルシャ絨毯スマホケース

iPhone7のケースということで、残りはオンリーワンですが、わざわざ7に買い変えてもいいと思います。

あ、あと偽ネッシースマホソケッツだ。
どう偽かというと、買った人だけわかる仕組みです。

ということで、はちみせオマジナルをよろしくおねがいします。

はちみせオマジナルカテゴリはこちら



某日


社内ですっかり怒られキャラが定着してしまった。
こんなはずじゃなかった。
それにしても、一番若手の女子デザイナーことモナリザdis子が最強である。

先日などは、
「私…人が苦手なんですよ…慣れるまで…」
とdis子が言っていた。

誰かが
「土屋さんは?」
と言ったら
「んー? 土屋さんは人間じゃないから…」
と言っていた。
人間じゃないなら、いったいなんだというのだろう。

どっちなんだ

 

大概のものは細く、薄く、そして軽くスマートになっていく。それが進化らしい。

巨大化していくのも進化じゃないかと言いたくもなるけれど、わたしだって重いのはいやだ。

 

体重計も軽量化が進んで薄っぺらくなった。片付けやすくていいけれど、ズボラな性格にはデメリットもある。どこに仕舞ったかわからなくなり、本気で探せばいいのに本気でAmazonで検索してしまう。次々に新作は出てるし、べらぼうに高いわけでもないからついポチってしまうという弊害である。おかげでうちには体重計が3つある。

先日もう一台増えて、ついにうちの体重計は、人の倍の数になった。

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どういうわけか息子のオンには物欲というものが昔からない。食べ物以外のモノを買うといえば、せいぜい本や漫画ていどで、服や身の回りのものすべて、もらいものばかりのオン、パンツなどは破けたものを履いている。そのオンが、初めてモノを買ったのである。親としても一大事だが、本人は上がったテンションをわりと長く維持しており、我が家にやってくる友人たちに次々に体重計に乗れと勧めてくる。もちろん女性であってもおかまいなしである。女は体重を知られるのがイヤということが、まるっきり理解できていないようで、彼女たちもまた、「乗ってみなよ! 乗んなよ」と執拗に迫るオンを前に、あまりに拒絶するのも気がひけるのかついに乗ってしまうのだった。息子よ、恋愛が続かない、恋人ができない要因はおそらくこの辺にあるのではないか?

 

とはいえ日々カラダを鍛えることには余念がないようで、彼は、破れたパンツをいてトレーニングしたあと、新調した体重計に乗る。身銭を切った唯一のモノ。そんなに体重が知りたかったのか…と思ったけれど、今気づいた。どっちなんだろう。太りたいのか痩せたいのか、いったいどっちなんだ?

 

明日聞こうかなと思ったけども、きっとまた忘れてしまう。そしてまた夜中に思い出して、どっちなんだと思うんだ、母という生き物は。

無念なおにぎり

駅のエスカレーターを登りきったところに白い物体があった。
「うわっ、ゲロか」
と目をこらす。
この世で一番きらいなものは他人のゲロだからこういうときはやたらと敏感なのである。
よく見たらラップに包まれたおにぎりが無残な感じでつぶれていた。
ペチャンコとは、こういうことを言うのです、と自ら具現化したようなおにぎりだった。

エスカレーターだから次々に人がやってくる。
写真を撮るのはやめておいた。
急いでいた落とし主が、拾う間もなく電車に飛び乗ったのかもしれない。無念だったろう……。

ホームの端を目指して歩いていたら、違和感を感じて立ち止まる。


それはインターフォンではない。

そして落とし主は無念ではなかった。
むしろおにぎりが無念だった。
というか、作った人が無念すぎる。

もらったはいいけど、食べたくなくて次々に捨てていったとしか思えない連続おにぎり遭遇事件。

いらないなら、もらうべきではない。
いらないと言え。「いらない」と。

台湾備忘録




「台湾、めっちゃおいしいよ〜」
と言われていたのでワクテカだったのだけど、やたらと屋台ばかりを巡って「食」の思い出はそれほど鮮烈ではない。
もう少し、地元の人やリーマンが足しげく通う庶民の味的お店に行きたかった。これはかならずリベンジしたい。しなければ。マスト。




とりあえず、台湾メモを書いておかなければ! とツイートで一番最初に書いたのはトイレットペーパーの話。

水圧の関係かなんかで少し前までトイレットペーパーは流さず、ゴミ箱(フタなし)に捨てる文化があったというけど、最近ではわりと公共の場では流してOKなところも多い。

けれども習慣なんだろう、使用済み(大小)トイレットペーパーがゴミ箱にガンガン捨てられていて異文化だった。異文化いい、わたしは好きだ。くさいけど。



若者が夜中まで元気だった。

深夜1時か2時ごろかな、歩いていたら、暗闇に浮かんでいる場所があって、近づいたら花屋だった。
「夜中に花屋に集う若者、銀座ですか? つかなにごと?」
と思っていたけど、調べたらここは24時間やっている小さなお寺だったらしく、翌日に参拝。受付? のおねえちゃんがやたら親切だった。

中も生花で埋め尽くされていて、やっぱりどうみても花屋っぽかった。

若者は、ヤンキーとか不良というわけでもなさそうなのに刺青をしている男子が多くて、それも好感度高い。なぜかはわからないし、わたしの好感度も意味不明だが。

この、若者の良さってなんだろう……言葉にできないけどなんか……いい……と思っていたら謎が解けた。うっかりリンクしていなかったのだけど、ごはんを食べに行った先が牯嶺街だった。これだ、この雰囲気だ。若者のギラギラとした、けれども退廃的な、なんというかとにかく地味な青春。



食べたあとに、
「え! まさかあの、『牯嶺街少年殺人事件』のクーリンチェ?」
と気づいてコーフンして、そのまま夜の街を探索。

この街は静かで、静かな狂気の気配がして、そして若者がたまに集っていて、独特な台湾の空気を感じた。昼間に建築物を観に大学も行ったり、美術館に併設しているカフェとか行って、それなりにオシャレな彼らも見物して、それはそれで台湾の若者の日常でもあるけれど、よく見る光景でピンとこなかった。やっぱりわたしは夜の街や人が、きっと好きなんだろう。


牯嶺街にあった、家の中をブチ抜いている大木


台湾では有名な観光地に行ったけど、そこは「映え」ってことで、ザ・観光になっていたので刺激がゼロ。それよりも近くに廃墟ビルがあったのがなによりも収穫だった。ザ・潜入である。









潜入した時は誰もいなかったのに、出て行く時には下に若者たちがいて絡まれるなどしたけど、いい笑顔だった。

あとで調べてみたら、わりと有名なのアートスペースっぽくてやや萎えた。けれどもこの旅で一番コーフンしたのはやっぱりここだったかな。



台中巨大廃墟・千越大樓は最高のART SPACEだった話【台湾十大鬼屋】


海外旅行に行っても、出会った犬の話しかしないしたぶん覚えていない息子のオンに写真を見せていたら、やはり食いついてきたのはこの写真だった。



またもや同級生らメインで行ったのだけど、伊藤ちゃんがあまり写真に入らず、ファンの方から苦情がありました。インスタには旅の写真あげてるけど、伊藤ちゃんはたしかに少ないです。



なんかね、顔出しNGの人たちがいると、なぜか伊藤ちゃんもマネしたがるんですよ……。

というわけで、ざっくりまとめて一言で台湾の感想述べよと言われたら……



めっちゃ暑かった


また行きます。

20代の宿敵 モナリザdis子は本当に平成生まれなのか?   

本日、赤いセーターにドピンクのカーディガンを着て出社した。
変わった服装をしているという自覚はゼロだったけれど、近くの席の人たちから
「こんな組み合わせする人いない」
「ありえないw」
「赤とピンク〜!」
苦笑!
と散々言われていた。
まあそれほど驚くべきことではない。

ところが、その様子を、少し離れた席からじーっとみていた20代デザイナーがいる。
なんというか、鼻から下はパソコンの陰に隠れて見えないのだが、目から上だけ見えるので、いかにも「みている!」という感じなのだ。
しかもモナリザのような髪型をしているから「モナリザが見ている!」とつい思ってしまう。いや、べつに思わない。なんでこんなくだらないウソをついてしまったのか。どうでもいいか。

で、我々30後半、40代、50代でじゃれていたようすを、モナリザが凝視していたわけだ。
「何か言いたいことあるんですか」
と聞くと、
「それって昭和のピンクですよね」
とdisってきた。
前々から思っていたが、モナリザは私をディスらせたら天下一品である。というかクチをひらけばディスってくる。何か話していてディスられないまま完結すると「え」と調子が狂ってしまうようになってしまった。20数年しか生きていないのに、私をディスるとはいい度胸だけれど、敵は敵で、話しながらもどうやらディスり材料を探しているフシもある。なんだよサービス精神かよ。

関係ないけど、モナリザはいつまでたってもKちゃんと「ちゃん付け」で呼ばれることが不服らしく、「早くKちゃんって呼ばない人が入社しないかな」とか言っていた。私もサービス精神においては負けてはいない。
「おいディスりのK子」
と言ったらなにげにうれしそうだったので
「私のことはアソビちゃんと呼べ」
と言ったらシカトしていた。

それもいつものことなのでまあいいとして、そうだ。今日から名前をdis子とする。さっき決めたんだった。
なんだよdis子、昭和のピンクって。dis子生まれてなかったろう。

dis子は定時に帰るモナリザだ。退社後またそのピンクの話題になり、「しかしなんなんだよ昭和のピンクって……」と話していたら、隣の40前半が「あれですよね、昔のオモチャというか……」と言う。
「ああ、あれか。なんだっけ、押すとパコパコってやつね」
と会話して、いつもの私のアレで話は終わったのだが、考えてみれば
昭和・ピンク・パコパコ
ちょっと卑猥な響きもありますね。
ところで私が言いたかったパコパコですが、今思い出したけどセルロイドでした。

はっ!
もしかしてこれ?



そうだ、きっとそうだ。
たしかに私が着ていたカーディガン、まったくこの色!

上記一連をサクッと140文字にまとめてツイートしたあと、私は今日見かけた昭和をまたツイートした。

dis子よ、しかと見るがいい。これが昭和というものだ。




しかもモナリザディス子の言うことは、この起き上がり人形を見ればあながちまちがいではなかった。

あいつ、本当に平成生まれなのか?
この件は、しばらく研究材料とさせていただきます。
ご期待ください。