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Weekly Teinou 蜂 WomanにUPした記事内テキスト抜粋Blog

乗っていたタクシーに降りかかった悲劇

ちょっとしたスペシャル悲劇の話を書きます。
ちこくちこく〜
という感じでタクシーに乗ってたら、近くでサイレンが鳴りはじめ、白バイのお兄ちゃんがなにやら叫んでいます。それから5秒くらいでしょうか、運転手さんが静かに車を止め、「すいませんお客さん、ここで降りてください…」とおっしゃいます。
私はまさか乗ってる車が捕まるとは思っておらず
「え。うちっ? なにやらかしたんですか?」
と、(うちってなんだよ……)と思いながらもそう聞き返します。
「信号無視……」



信号無視です、でもなく、信号無視をしました、でもなく、赤で渡りましたでもない。
信号無視……(三点リーダー)
この悲しげな後ろ姿でもって告げられたわけですよ。
信号無視……
って。

なので、私も返す言葉が
「ああ……」
しかなく、なんというかたった10分前後、車に乗った間柄でもって「あ・うん」の呼吸というか、そんなかんじのものが生まれました。生まれなくていいのに。

車から出た時、白バイの兄ちゃんから
「お客さ〜ん、すみませんねぇ〜」
と言われましたが、(すみませんねーじゃあないんだよ)と思いながら真顔で会釈をしました。融通を利かすということができないのでしょうか。

 

目的地である新宿駅は目前。
とはいえ、私にしてはけっこうな距離。(約10分はかかる)それではとタクシーをふたたび拾える場所でもない。これはもう完全に遅刻です。そこまでの料金は払いましたけども、どうも解せないこの感情……。
とはいえ、運転手さんにはなんの非もないというか、あるんだけど私的にはない。恨みもしてないし、批判もする気もない。そんなのこれっぽっちもない。ただ単純に、お金を払う、その行為がなんとなく不思議な気分だったわけです。


でもって私は歩きながら会社の上司に連絡を入れました。急いでいたにも関わらず、とんだ悲劇に見舞われた旨を証拠写真付きで伝え、あとはなんとなく気が大きくなって電車に乗ってからTwitterやらLINEやらで今しがたの悲劇をネタに昇華させました。

会社でみんなに見せようと思って、報告は上司以外控えていたのですが、出社したらみんなに「大変だったねー」と声をかけられます。そこまではいいんですよ。まあ許容範囲です。で、
「そーなんですよーーー」
って写真を見せようとしたら「あーみたみた」と言うんです。え。マジで? 送ったの? 社長にも? 私が見せようと思ったのに?
しかも社長から
「土屋さん、『急いで!』って運転手さんを脅したんでしょう」
というから、そんなことはしなかったと伝えたら
「無言の圧力かけたんでしょう」
とたたみかけられ、一瞬ウッとなりました。
ええ、たしかに(なんか今日混んでるのかな。遅いな……?)と思ったことは否定しません。でも個人の仕事のメールを出すのに必死で言葉にはしなかったし、運転手さんを一瞥もしておりません。それにしてもたしかに思ったことは事実。それがまさかプレッシャーをかけてしまったのでしょうか。思ってしまっただけなのに? 思ってもダメ?

そしてみなさんがことごとく「かわいそうな後ろ姿だねー」「哀愁あるねえ……」と写真に映った運転手さんに同情しておりまして、えええぇ……わたしはぁ……? わたしが一番かわいそうぽくない? 私の哀愁は……? となりました。なんなんだ。

まったくこれが、悲劇じゃなくてなんという。






この前、オンが初ドライヤーで髪の毛を乾かして「意味わかんねーなー」と言っていたので、なんのことかと聞いてみたら、「みんなが髪の毛を乾かしているから、そんなにいいものかと思ってやってみたけどやっぱり良さがまったくわからない」と言っていて、本当に私の息子だわ……と思いました。そしたら「この前、傘もさしてみたんだよね、みんなさしてるから……」と言うので、それはどうでしたかと聞いたら、「やっぱりわからない。べつに濡れてもよくね?」と言っていて、さらに強い親子の絆を感じました。

 




はちみせ 再入荷・新作のおしらせ

つめをぬるひとさんの「つけ爪」4種類が再入荷、また、山口マナビさんの「泥棒猫」(トートバッグ)が入荷してます。

すでにSOLD OUTもありますが、ぜひチェックしてください。





泥棒猫 三匹 山口マナビ はちみせ






買物は怪物
#買ってよかったもの



KINTO / POUR OVER KETTLE
よかったものというか、今のところこれしかないというコーヒー用のやかん。毎日ガスで水を沸かしてコーヒーを淹れるので、やかんは一家の大問題で、やっと落ち着きはした、そんなところです。とにかく取っ手が熱くならない。それに尽きます。

コーヒー好きの友人たちから「電気ケトルにしろ」と言われたけれど、相変わらず食べ物飲み物に電気は苦手。できることならガスを使いたい。
で、とにかく取っ手が熱くならない点で、このケトルよりよいプロダクトは私の知る限りいまのところは皆無です。

重大な問題点
火力が強いと取っ手部分の内側が溶ける。これはもう完全に溶ける。なくなったり変型はしないけど。内側が溶けてヤバい匂いで気づきます。
で、見かけはまるっきり変化なしなのでまだいいのだけど、それでも気になるし、ちょっと火加減がめんどう。ぜったいに底から火がはみださないようにしなければならず、それさえ気をつけて入ればパーフェクトなケトルです。
Amazon 楽天

親世代、あるいは30代のモテを真剣にナントカ   

ナポレオンのコラム「ちょっと1分だまってて」が公開されました。ナポレオンは"一生モノのモテ理論"というキャッチコピーを掲げていますが、モテそっちのけで執筆している……とフェイントをかけつつ今回は純愛モテをまじめに考察しています。前回に引き続き、おばちゃんことE子のオカンの話です。

母親世代、あるいは30代のモテとは?

対象年齢の方々におかれましてはぜひご参考に。若年層のみなさまにおかれましては、人生の指針としてお役立てください。

男を買う」とオカンに宣言した日。E子の母ちゃんその1
恋愛と性愛と純愛  E子の母ちゃんその2 

今年はあらたにゴーカ執筆陣がナポレオンを賑やかし、みなさんを楽しませてくれるはず! 要チェックDAYO






年取ったら、筋肉痛は2、3日後にでてくると言うけれど、今日は動いてる途中から痛みで手足が動かなくなるのを体験して、これが…! 本物の! 老化では? となった。今までは気合いと根性でなんとかなっていたけれど、もーだめ。カラダがまったく動かない。手に力が入らない。似てるといえば、大雪の中を散々歩いたあとみたいな感じ。大雪の中、ぶざまに力を入れて歩いて、家に帰ったら足の裏がジンジンしたことってあるでしょう? あれだよあれあれ。あれが全身なわけですよ。全身がジンジンなわけで、わかる? 要するに全身が足の裏。

で、先日のインフルエンザの予防接種の跡が見事に腫れ上がってました。
さすがに今日は仕事しないでドラマ見て本読んでTwitterちょっとだけやって……から寝るne

甘やかし家系

スーパー行ったら、べらぼうに高かったカマボコが半額になってて高笑いしそうになった #買いました☺️

こちら、礼も言わず帰ったミックくんです。



経緯としては
大北高瀬家のミック、盆暮れには帰省のためうちの実家に預けられる

実家に猫嫌いの客人が来るので1日だけうちで預かる
という流れになります。

今年のミック、実家で家中のあらゆるところを探索し、ドアや窓を力づくで開け、あらゆるものを落として回るという好き放題な様子らしいのですが、うちでは大人しくしてました。おそらく、実家での所業は、甘やかしすぎて人間にも犬猫にもナメられてしまうオカンのせいだと思います。とはいえ私にとってはトラウマがありますので、世界で一番の恐怖の対象もオカンなわけで、オカンをナメきってバカにしてるやつらがいると「今に見てろよ……めっちゃめっちゃ怖いんだぞ……」と心の中で思うのですが、高齢のせいかかつてのエネルギーは彼女にはないようで、まったく爆発しない。それはそれでつまらない。私にだけは怒らないで、他人には爆破してほしい。



つか、うちでのミックはおとなしいというかオンからまったく離れないのでけっきょくオンもうち泊まるというどんだけ甘やかしなんだという状況なんですが、そのことをインスタにアップしたところ、弟が「なんでだよ! 俺には近寄らないのに」と憤ってました。
さきほど、「早くミックを返してくれ」とオカンがしつこいので仕方なく届けに実家に行きましたが、そのときも弟はまた悪態ついてました。でも30近いオンにお年玉あげてました。どいつもこいつも甘やかし軍団です。





それはそうと、私と友人みいやんとで、アームストロング仕様宇宙服フーディを海外から取り寄せていました。
で、紅白観戦会はみいよよ(みいやん&ヨヨ夫妻)宅で執り行われまして、その時に「紅白の勝者を賭けて、負けた方が全額払おう」と決めて、まんまと負けたわけです。注文もおまかせしたし、去年の誕生日も何もあげてないしちょうどいいやと思っていたのですが……。

どうやら翌日(2日)午前にブツが到着したらしく、歌い初めのカラオケ会場にアームストロング仕様のみいやんがいました。

でですね、なんと、みいよよ夫妻が「金はいらない、誕生日プレゼントであげる」というのです。
は?
誕生日にと巨大なる好きが炸裂の「霜ばしら」をいただいているのですがもしかして忘れたのでしょうか……。
さらには昨日の賭け事の件もお忘れに……?

健忘症を自覚させるのは酷ですから、一応黙っておきました。



アザース!

あけました。

ゆく年くる年

あけました。



私はのけぞっているのではなく、恒例の「年が明けた瞬間地球にいなかった宣言」をするためのジャンプモードです。これ、生きている限りやり続けるのでしょうか……。足腰が弱くなってもがんばります。

そういうことで、年越し紅白観戦会でしたので、なぜかその家に行くとインスタライブをしたくなるというパブロフ的要素が働きインスタライブを一人でかましました。



まだ5人の視聴者がいましたね。ありがとうございます。何回も配信ましたが、視聴ゼロでもやるというド根性はいったいどこから生まれてくるのでしょう……。

そして恒例のこちら。
イカメラロール。
最高の瞬間を撮るための密かな努力、見て。



さて2018年、思わず流れに乗ったまま、オンラインフリマをスタートし、なぜかオンラインショップ「はちみせ」になって生活の半分を締めることと相成りまして、我ながらいい加減です。いい加減ですが、5月くらいから1日たりとも休むことなく、大晦日まで働き通しました。
あ、旅行の時は働かなかったかな? って思ったけれど、皆が寝てから原稿書いて校正して入稿したり、記事のネタを探したりとどんだけ働いてるんだよ。

このクソ忙しい最中にライター業も増やしました。
新規のWEB媒体ナポレオンでのポジションはただのイチライターではありますが、その後、たくさんの才気煥発な方々に好き放題お声がけさせていただきました。ライターはもちろん、その枠を超えてきますのでぜひお楽しみに、ブクマ必須ということです。忘れんなよ。

あ、そういえば。
年越しメンバーに嫌がらせ的韓国お土産を強制配布したんですが、手を滑らせた方の見事な着地点、オリンピック体操でしたら
9.5! 9.5! 9.7!9.9!9.9!9.9! 史上最高得点〜!!!
となるくらいの見事な着地。この座りの良さ、パーフェクトでは…

その後彼は、お蕎麦のつゆに埋もれていきましたが… 

がむしゃらってわけでもないけど働いてきて、けっこういろんな方々に「ありがとうございました」と一番多く思って言った年だったかもしれません。
今年はもっと言って、思えるようになるといいなーと思いつつ、昨年末の出来事をチラと振り返ります。

あれは12月29日でしたか。

そこらへんのショボい郵便局がすでにだんまりを決める中がんばっていらっしゃる新宿郵便局。私の年賀状は郵便料金別納なので、仕方なく出向いたところ、170人超え待ちと数デジタル表示が弾き出してました。
イスに座れないほど混雑しているとはいえ、まさかの100人超え。なんなんだ。おどろきました。とはいえここまでの驚きは、いわゆる平常心モードのおどろきです。可能性として「なくはない」からです。

問題は待ち人。カウンターにズラ〜と座って大量の年賀状を書いてる人がいらっしゃいます。しかも、1人2人ではない、10人くらいいるんです。1枚2枚じゃない、20枚くらい机に広げている。筆ペンとか使って…。
ええええええーーー? なにこの光景……。
これには仰天しました。なにこれ……恒例の年末シーンなんでしょうか?

郵便局で年賀状書いてる人ってなにごとなんだろう…こんな近くで、このような不可解な世界があったとはまったく驚きです。二度見どころか10度見くらいしました。でもなんだかいい雰囲気というか、あやまって30日もチェックしに行きたくなりましたがめんどうなのでやめました。
 
 

あとは……あとはそうですね……先日も書いたと思いますが、大北高瀬んちの猫、ミックが、我が実家にやってきたんです。

その時にオカンが克子に向かって「隣んちの、げっそりと痩せこけた犬が散歩しているところのモノマネ」をしつこくしたので辟易しました。オカンはフザけているわけではなくマジなんです。それだけにヤバい。ナチュラルハイもどきのドーパというか、とにかく脳やばい。
さすがの私もあれは恥ずかしかったですね。
2018年唯一の恥ずかしい現場でした。

で、年明けて元旦。


お雑煮が醤油も入れていないのにでどんどん茶色くなっていきます。
んー? おかしいな……と思ったら、あご出汁だと思っていたものがそば茶でした。ところが私は強気に出ます。昆布も塩も入れてるし、気付かれないだろうと楽観的に出してみましたが即バレで作り直してました。
まさか家にお茶二種類あったとは……
左があご出汁を装ったそば茶。右は堂々たる黒豆茶です。泣く。

けれども私は大丈夫です。

2018年ラストに食し、2019年にはじめて食したのはこの至福の宝石。
別名しあわせという名の食べ物です。見て。 


#霜ばしら
あざます。

そんなわけで、全国津々浦々のみなみなさま、本年もよろしくおねがいいたします。


コメダコーヒーのミックスジュースが挙動不審だったサラサラ事件簿

大変なことが起こりました。

いきなり質問です。



これ、何だとお思いですか?
コメダ珈琲のミックスジュースです。
(というかTwitterイノダコーヒーと書きましたが、コメダです)

まさかとお思いのことでしょう。
私も思いました。
そのまさかです。
しかも、店員さんにムリ言って入れ替えてもらったうえでの、あえてのミックスジュースです。

マジで?

昨日、忘年会の帰りにカフェ難民になりました。そこで、まあ私の大好きなミックスジュースもあることだし、夜中までやってるしコメダでいっかーと入店。

席に座るや否や間髪いれずにミックスジュースを注文しました。
先に友人の注文したクリームソーダが運ばれてきて、クリームは大量でしたがなんせソーダ部分が少ない。グラスの三分の1しか入っておらず、友人がたいそう困惑していましたので、私が自ら店員さんに声をかけました。
「すみません……あの、これ、規定の量ですか? ちょっと少なくないですか?」
店員のお兄さんは自信満々で答えます。
「これは規定の量ですね。ボタンひとつででてくるのでまちがいありません」
なるほどですね、と私たちは納得します。

そんなところで他の注文した品がそろい、私は我先にとミックスジュースに手をかけました。あれ……?
ここです!
ここで、例の写真です。
なんか……おかしくない?
これミックスジュース? ミルクセーキのまちがいかな? と飲んでみたところ、かすかにミックス的な味はしました。
しかしながら、みなさんご存知ないかもしれませんが、私はミックスジュースソムリエです。風味・甘み・とろみ・舌触りの点において、私が知っているコメダのそれとはあきらかに差異がありました。
初訪問したのは去年でしたが、初めて飲んだコメダのミックスジュース(ちなみに同じ店舗です)のことを私はこう記しています。

すっかりナメていたので「おいしい!」というよりもまず「すみません!」という感じ。
私にとっては甘さ、味、量の何をとってもよい。なにより得体の知れぬ"とろみ"の正体が最後までつかめなかった。

ナメてかかっていた私に謝罪宣言までさせた、かつてのコメダの堂々たる風格はどこにもないのです。

少しずつ、飲めば飲むほど猜疑心が募っていきます。
「はたしてこれは、本当にミックスジュースなんだろうか?」

けれども先ほど、ソーダの量において疑問を呈してピシャリと言われてます。クレーマーと思われてはたまったもんではありません。にしてもちがう。サラサラすぎる。ほぼ牛乳。しばし逡巡としたのち、クレーマーおばさんと呼ばれることを覚悟で私は一か八かの勝負に出ました。

「あのーこれは…ミックスジュースですか?」

は?
という顔を一瞬させた店員のお兄さんでしたが、一目見て瞳の色が変わりました。おもむろにグラスを取り、においを嗅いだり揺らしたりして首を傾げています。 
「う〜ん…聞いてみます」
と持ち去りました。
あーーーやっぱりちがったんだー! そりゃそうだよね、うん。わーーやっとミックスジュースが飲めるーーと喜んでおとなしく待ちまして、しばらくして出てきたものが、またここです! この写真です! つまり、まったく同じものがでてきたのです。
 「入れ替えましたがどうでしょうか」
と、私の様子を固唾を呑んで見守っているお兄さん……。
飲んでまた私はいぶかしげな表情をしたのだと思います。
「あの…もう一度やってみましょうか、同じものですけど」
と、チャレンジ精神を発揮してご親切に言ってくださいました。
しかしながら断じてクレーマーではないという私の意地もあり、さらに同じものなら持ってきてもらっても申し訳ないし……という気持ちもありで、ていねいにお断りしたのですが、サラサラ味の(ほぼ)牛乳を飲み干すのは、正直苦行のようでした。

お兄さんは私たちのテーブル近くを通るときにはもれなく私や私のグラスに目を通し、その真意はわかりかねますがなにげに首を傾げたりしてアイコンタクトをとっていかれます。

以前も同じ店に一緒に行った友達がその場にいて、
 「たしかに前はもっとドロドロしてたし、あの時の土屋さん、『おいしいおいしい。飲む? 飲む?』と言いながら一気に飲んでた」
と言ってくれました。たしかに私はおいしいと後先考えずに一気飲み、一気食いをしてしまい、あとで後悔するハメにあいます。そうだ、一人で勘違いしてるわけではない、やはり以前のとはちがうのだと確信が持てました。

コメダに入店する直前、カフェ難民になりながら我々は
「生きる糧があるから生きてるわけでしょ。糧がなくなると、『おれ、なにやってんだろ……』と道の途中で立ち尽くしてしまう」
と熱弁する友達の話を聞きながら
「じゃあ歌舞伎町のど真ん中とかで生きる糧がなくなっちゃったら立ち止まることとかあるワケ?」
とか問い詰め、「あるね」と返答されたりして、何言ってんだよ……と話していたのですが、ここですかさず彼が
「ほらほら、それが生きる糧だよ、土屋さんにとって今の生きる糧はミックスジュースなわけ。ミックスジュースが野望なんだよ」
とさらにわけのわからないことを言ってきたので本気で消耗しました。私にとってはミックスジュースショックとのダブルパンチで完全に精神が弱りはて、おそらく精神的ストレスから一気に腹具合がおかしくなり、トイレに何度も駆け込むという惨劇を繰り広げます。

店で数時間、帰宅後に30分、「この年末にこれはヤバいぞ……」とトイレで悶絶しましたが、朝起きたら治っていました。なんだったんすかね。
 


深夜にTwitterで報告したので勘違いした方が多かったようですが、私はコメダ珈琲にたいして憤慨しているわけではありません。

店のお兄さんにも敬服していますし、いっしょに悩んでくれている感じ、私が納得いくまで入れ替えようというサービス精神にも感謝しています。なにより通るたびに「はて……?」という顔が可笑しくて、可笑しいイコール好意ですから、そんな彼を責めるわけがないのです。

ただし、先にも申しましたが私はソムリエです。ミックスジュースソムリエの矜持と異常執着だけは人一倍あります。これは、人物や企業を対象にした怒りではありません。そんなチンケな人間ではないのですソムリエは。
もっとこう…スケールの大きい話なわけですよ。あの甘美なミックスジュースが飲めなかった事実そのものに憤っているわけで、要するに何もかもミックスジュースへの過大な愛情がゆえの行動と現象なのであり、とにかく私にミックスジュースを。ミックスジュースエキス、略してミジエキスを。だれか。

こちらがミックスジュース魅惑の最高峰気泡になります。


愛情過多な、ミックスジュース愛だけで書いた記事をごらんください

ミックスジュースのある喫茶店めぐり :: デイリーポータルZ
ミックスジュースのある喫茶店行脚20軒 スペシャルフィナーレ :: デイリーポータルZ
 
 

愛情を超越しすぎてミックスジュースをWEBカラーコードにしてしまった乱心ぶり
 
 

オカン、怒りの矛先

 私、わかったんですけど、オカンはけっきょく誰かに怒りをブツけていないと、精神の安定がはかれないのではないか、と気づきました。

その対象はつい最近までは私の弟だったんですが、彼女のキョーミは弟から息子のオン(オカンにとっては孫ですね)に対象がうつりました。ここまではよかった。

どうも最近、オンの悪さが目立たなくなってきました。母である私としては喜ぶべきなのですが、そうとも言ってられない状況になってきたのです。つまり、対象が私に戻ったのではないか? そんな懸念が頭をよぎります。

 
うすうすは感じていましたが、家族内では唯一まともである私です。
「いやまさか」
という気持ちでいたところ、昨日、決定的な出来事が起こりました。

実家にて。
私は食後、ソファにふんぞりかえってタバコを吸っていました。そしてつい灰をじゅうたんの上に落としてしまいましたがもちろん知らんぷりしていました。

そしたらあのやろう、あのやろうとはオンのことですが、
「おーい、ばばちゃーん、灰落としてるよ、白いじゅうたんに!」
とオンが、わざわざ床の色までつけて大声でチクッたのです。反射的に手で灰をササッとかき消したのですが、白いじゅうたんが見事なグレーに染まっていきます。

「あ、手でこすって灰色になったぞー」
とこれでもかとチクりをエスカレートさせるオン。私のマンコからでてきたとはとても思えない仕打ちです。
オカンはなにやらヒステリックに叫びながら掃除機を出してきました。私だって掃除機くらいかけられますが、彼女の城である実家で私が掃除機をかけることなどたぶん彼女のプライドが許さないでしょう。というかまともにかけないので、さらに激高しながらやり直すに決まっています。食器を洗っても服をたたんでも、すべて自分でやり直す、それがオカンという生き物なのです。

 
怒りに支配されたオカン。
こういうときはひっそりと家具に同化しながらじっとしていることが最善の策であることは、50年間彼女を見てきた私が一番良くわかっております。まあそれはそれで腹立たしいのでしょう、オカンはなにごとか散々なじりながら掃除機をかけ、じゅうたんはみるみるキレイになりました。

このような場合、まあ長年の知恵とでもいいましょうか、そそくさと帰るのが最善策であることも私は知っています。そこでさりげなく玄関に向かったところ、オンが
「おい、携帯忘れてるぞ」
とこちらへ飛んできました。

おそらくチクったことへの後ろめたさもあるのでしょう。そしてテーブル越しに私のほうへ手を伸ばした瞬間、お茶の急須を床に落としたのです! オン、バチがあたりました!  今度はブルーのじゅうたんに、お茶の葉がバラバラ……。

「あああっ!!オカン!オンが急須を落としましたーっ!!お茶っ葉がこぼれてる!」
意気揚々と通報したところ、今度はぞうきんを片手にオカンが中腰で突進してきました。そして驚くべきことに
「アンタが携帯を忘れるからいけないんでしょ!だいたいいっつもモノを忘れすぎんのよっ!」 

ええぇ……

オカンは狂ったように床を拭いていました。その姿があまりにも狂気じみていたので、私は猛ダッシュで家を飛び出たのです。家を出ちゃえばこっちのもんですからね…… それにしてもオンのやろう……いい歳こきやがって親を陥れるとは……。

それはいいとして、このように私は幼少の頃より、着の身着のまま飛び出したまま、ほとぼり(オカンの熱)が冷めるまで数日から数ヶ月、キセル放浪の旅などに出てのんきにやり過ごすなどしていたわけですけど、まあ、ね、もうね、大人というか、ね。

立派な中年というか初老というか後期高齢者といいますか、まあそんなところですからそのようなばかげた事はしませんけども、しかしながら
(んーどうも腑に落ちないなあ、ああそうか、オカン怒りの対象は今は私なのだなあ……)
ときっちり悟ったのでした。 

順番からすると次はオトンの番です。
 
 
 
 
 

狂気の時代に幼少期を過ごすと……     

ほぼ自宅にいないのになんだこの住民税の額は。



過去を振り返って「昔はよかった」というのはただの過去自慢にすぎない。
ダサい言動のトップに君臨しているのは十分理解したうえでそれでもなお伝えたい欲に駆られる瞬間がある。

今です。

引田天功の脱出マジックにドキドキしたり、ユリ・ゲラーの超能力にあやかろうと子供から老人までテレビの前でスプーン曲げに挑戦したり、ツチノコを必死に探したり、オリバー君とヤろうとする女がいたり、口裂け女人面犬を見た人(マジで)続出だった狂騒時代、アレ、なかなか楽しかった。まともに考えたらみんな頭おかしい。

そんな中育ったなりの果てがコレこと私です。

過去がいいとか悪いとか、今がダメというわけでは決してないけれど、2018年に彼らが出現しても、一億総小姑化したSNSの時代だ。一晩叩かれて即座に「過去」として流されるだろう。

人も国も文化も、進化しているしそうでなければならないんだろうがそれはかなり退屈だ。小市民の正しさが声をあげ、人類はますます賢くなっていく。つまらない。正しくて賢くてまっとうなものは総じてつまらないな。